About us

静岡県三島市で創業68年、三代目として生まれる。
スターバックスでバリスタとしてミッションとチームづくりについて学ぶ。
DEAN&DELUCAでは自店を全店中で1番離職率の低い店舗に。

しかし、リーマン・ショック後に家業が外食不況と深刻な人手不足で、存続の危機に。
家業に戻り、建て直すために必死に働いてくれているスタッフと共に、連日連夜休みはとらず、開店から閉店までお店に詰める毎日が始まる。

深夜仕事が終わった後には張り詰めていた気が抜けて、運転が出来ずに店に泊まり込んだりと、人手が足りない状況でがむしゃらに働き続ける中、地域のこだわり農家さんや生産者さんとの出会いから素材の改善に乗り出す。
顔の見えるお野菜を、生産者の方も継続できる価格で仕入れることで安心とおいしさを求め、気がつけば3年間でV字回復を果たす。

しかし、2013年頃から問題化してきた人手不足が深刻な状況に。
サービス業はブラックな職場環境のイメージもあり、新規のスタッフさんの応募が全く来ない状態に。

現場や責任者に負荷がかかり、長く続けていただいているパートさんから
「実はね、わたしこの10年お正月を家族と過ごせていないんですよ」
と打ち明けられたことがきっかけで、
「なんとかしなければ」
と労務環境や職場の働きやすさの見直しを始める。

「何年かかっても、必ずなんとかしますね」

「飲食業でも、あたりまえのことをあたりまえに出来るようになろう」
と、アルバイト有給休暇の取得率の向上、1分単位のタイムカードを導入。

労働条件の契約書を締結、家庭の環境を聞きながら年に3回の更新。
深夜給・割増残業代の厳格化、地域で一番の時給を目指す。

スタッフの意見を採用しストレスの少ない制服への変更、などをやり続けた。

令和2年の1月は、30年ぶりに元日を全社で休日に。
同じ店舗で続けて下さっていたその方に
「10年前の話、かなえてくれてありがとうね」
「今年は家族で、本当にゆっくりできたよ」
と声をかけていただけるように。

現在アルバイト有給休暇の取得率はほぼ100％、地域では最高水準の給与に。
3年前に370人だった総スタッフ数は、離職率の低下から420人に増加。

「大人だってほめられるとちょっとうれしい」
「お母さんが褒められているところを、ご家族やお子さんに見てもらいたい」
との思いから、映画館を貸し切り、スタッフが主役になる動画を使った方針発表会・表彰会を3年前から毎年開催。
本年はスタッフ・ご家族合わせて200人が参加する。

しかし、農家さんや生産者さんとつながりが密になっていく中で見えてきたのは、1次生産現場での圧倒的な高齢化という現実だった。
「食卓に健康を届ける」
を生産現場と共通の合言葉にして、農薬や化学肥料の見直し、在来種や日本古来種を大切にする若手生産者さんとの結びつきを増やしていった。
地域の生産環境と、共存・並走していくことを目指し、お互いが存続していくためのフェアトレードを通して、連携と応援を深めていくとともに、2018年からは自社で「にしはら農園」もスタートする。

子供が産まれたことがきっかけで、食育や地元の食文化に距離が近く感じるようになり、近隣の学校や教育機関とも連携を始め、地域のスポーツチームや高校のサッカー部の食トレ・支援、毎年50名の職場体験を受け入れる。

現在、6歳の娘と4歳の息子の2児の父親。
毎年協力してくれる農家さん、生産者さんが少しづつ増え、近年では店舗でのちびっことんかつ屋さん体験（キッザニアイベント）や農場収穫バーベキューバスツアーなどを開催。