伊豆日日新聞にて 【伊豆路】コラム

伊豆日日新聞にて 【伊豆路】コラムを 会長西原が連載させて頂いております。 *********************************************************

先日、三島市観光 協会主催の「三嶋大 社正式参拝ツアー」 に参加してきた。 実は、三嶋大社には毎月一日(お朔日)に、17年間一回も欠かさず夫婦で昇殿参拝している。 しかし、神職による、三嶋大社の歴史や鎌倉殿の史跡や社殿の彫刻、 宝物館の説明などを正式に受けたことがなかった。 中でも感動したのが、普段は入ることが できない本殿の裏側に ある彫刻だ。 龍の彫刻 が本殿の裏側を取り巻くように施されているが、 1カ所だけ龍ではなく鯉(コイ)になっ ていたことだ。 鯉は 「滝(竜門)を昇りきる鯉は、天まで昇って龍となる」 という中国の故事「鯉の滝昇り」 からきている。 ここから登竜門という言葉が生まれた。 つまり、 1カ所だけ未完成にしてあると いうことなのだ。 それは、神社は「完成したものはそこから崩壊が始まる」という考え方からきている。 われわれが生きているということは、まさに、常に未完成、挑戦の途中だということだ。 これは松尾芭蕉が説く「不 易流行」という言葉とも似てい る。いつまでも変わらない本質 的な価値を大事にしつつ、新し い変化も取り入れていくという こと。 三嶋大社では年間120回の 祭典が行われる。中でも最も大 事な祭事が8月16日に 行われる「例祭」。こ れは、50万人が訪れる 静岡県最大の「三嶋大 祭り(8月15〜17日)」 の中日に行われる。大 祭りでは、頼朝公の旗 揚げ出陣式、武者行列、 流鏑馬(や ぶさめ)神 事、40 年続く「し やぎり」や 山車の競り 合いで、三島は祭り一色となる。 われわれ観光協会も三嶋大社と いう大きな宝(不易)を大事に しつつ、新たなサードプレイス 第3の居場所)による関係人 ロを増やすという観光(流行) にも挑戦していきたい。 本稿で最終稿です。心から感 謝申し上げます。 (三島市観光協会長)

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