伊豆日日新聞にて 【伊豆路】コラムを 会長西原が連載させて頂いております。 第4回「光に『面白さ』と『楽しさを』」

伊豆日日新聞にて
【伊豆路】コラムを
会長西原が連載させて頂いております。
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光に「面白さ」と「楽しさを」

現代の観光に必要なのは「面白さ」や「楽しさ」だと思う。
「天岩戸(あまのいわと)開き」という古事記の中のエピソードがある。
太陽神である天照大神(あまてらすおおみかみ)が弟の須佐能(すさのう)の
乱暴な振る舞いに怒って、天岩戸に閉じこもってしまった。
するとあたりはすべてが闇となり、困った八百万(やおよろず)の神々が相談して、
天岩戸の前で大宴会を催すことになった。飲んだり食べたり、歌ったり踊ったりして、
神々の大笑いがあたりに響き渡った。すると、何事が起こったのかと気になった天照大神は、
岩戸をそっと開け、その騒ぎを見ようとした。
その機会を待っていた力持ちの袖が岩戸をこじ開け、世界に光が戻り、
神々の顔(面)が光でいっせいに白くなった。
それが、「面白い」の語源だと言われている。
このエピソードは、日本の神はお願いしても、必死で頼んでも出てきてはくれない。
面白いこと、楽しいことをしている人に神は応援する、というメッセージではないだろうか。
「面白さ」や「楽しさ」には、
"新しい"
"遊び心"
"好奇心"
"楽観性"
"偶然性"
"冒険心"
等々の要素が必要だ。
特に「新しい」ことは、リピートする関係入口をつくるためには必須だ。
何かしら「新しい」こどがなければ、一度来たら二度目はないという交流人口しか来ないからだ。
この「新しい」ことと交流サイト(SNS)の発信は密接に関係している。
なぜなら、毎日同じことをSNSで発信はできない。
それは大きなイベントを常時開催した方がいいということではなく、
少人数が集まるような、面白くて、楽しい、
小さなイベントを数多く発信するということ。
これが三島のサードプレイスの強みでもある。
(三島市観光協会長 西原 宏夫)